映画「ある一生」を観たシニアの素朴な感想

(C)2023 EPO Film Wien/ TOBIS Filmproduktion Munchen

2024年7月12日 劇場公開

映画「ある一生」のシニアおススメ度

映画「ある一生」のあらすじ

1900年頃のオーストリア・アルプス。孤児の少年アンドレアス・エッガーは、渓谷に住む遠い親戚クランツシュトッカーの農場へやって来る。

しかし農場主にとってアンドレアスは安価な働き手に過ぎず、虐げられながら暮らす彼の心の支えは老婆アーンルだけだった。アーンルが亡くなるとアンドレアスは農場を飛び出し、日雇い労働者として生計を立てるように。やがてロープウェーの建設作業員となった彼は最愛の女性マリーと出会い、山奥の小屋で幸せな結婚生活を送り始めるが……。

映画「ある一生」をシニアが観た素朴な感想

試写終了後に本稿を記入しています。

筆者の不勉強で恥ずかしいのだが、本作は世界40言語で翻訳され、160万部以上発行された小説が題材になっているそうだ。一人のオーストリア人?の80年を生きた記録だ。生涯が激動ともいえる20世紀に該当しており、歴史の変化を生きる主人公(エッガー)の自分を見失わない姿勢が感動させられる。

やっと幸せな家庭を築いたと思うと事故ですべてをなくしてしまう。しかし周囲の励ましと時間の経過で自分を取り戻す。

第二次世界大戦にも従軍し、捕虜になりつらい経験もする。故郷に帰りやっと落ち着くが、その時は人生の終焉を迎えている。

エッガーはすべてのことを自分流に受け入れアルプスのふもとで一人逝く。時の流れがアルプスの風景とともに過ぎ筆者も引きずり込まれた。

人生の終わり近くになると昔のことを思い出すものらしいが。同年代の観客は共感するのではないだろうか。ただ筆者にはエッガーのように悟りきった終焉になる自信がないのが残念だが

映画「ある一生」のキャスト

アンドレアス・エッガー(18~47歳)
シュテファン・ゴルスキー

アンドレアス・エッガー(60~80歳)
アウグスト・ツィルナー

アンドレアス・エッガー(8歳)
イバン・グスタフィク

クランツ・シュトッカー
アンドレアス・ルスト

マリー
ユリア・フランツ・リヒター

ロバート・スタッドローバー

トーマス・シューベルト

映画「ある一生」のスタッフ

監督
ハンス・シュタインビッヒラー
製作
ヤーコプ・ポホラトコ ディエター・ポホラトコ ティム・オーバーベラント スカディ・リス
原作
ローベルト・ゼーターラー
脚本
ウルリッヒ・リマー
編集
ウエリ・クリステン
音楽
マシアス・ウェバー