(C)2021「いのちの停車場」製作委員会
2021年5月21日劇場公開
映画「いのちの停車場」のシニアおススメ度
映画「いのちの停車場」のあらすじ
長年にわたり大学病院の救命救急医として働いてきた白石咲和子は、ある事情から父・達郎が暮らす石川県の実家に戻り、在宅医療を行う「まほろば診療所」に勤めることに。
これまで自分が経験してきた医療とは違うかたちでの“いのち”との向き合い方に戸惑いを覚える咲和子だったが、院長の仙川をはじめ、診療所を支える訪問看護師の星野、咲和子を慕って診療所にやって来た元大学病院職員の野呂ら周囲の人々に支えられ、在宅医療だからこそできる患者やその家族との向き合い方を見いだしていく。
映画「いのちの停車場」をシニアが観た素朴な感想
筆者世代における「吉永小百合」という存在は、映画スターとはこうゆう人のことを言うのだとの一言で集約できる。作品の出来不出来にかかわらず（製作スタッフの方たちには失礼な表現だが）スクリーンで顔を見ているだけで満足した時期があった。
けれど一定の時期を過ぎると、自分の贔屓にした女優にはよりよい演技をしてほしいと望むようになり、吉永小百合はファンの期待に応えてくれた。本作は吉永小百合が初めて医師を演じた作品だ。テーマは終末在宅医療。非常に考えさせられるテーマだった。人間は自分の最後を選択する権利がある。
主人公の父親の考えには共鳴する部分が多かった。暗くなりがちな作品の中で広瀬すずの看護師の存在がスクリーンに明るさをもちこんでいた。そのほか出演陣も演技上手な役者が配置されていて見ごたえのある作品に仕上がっている。二時間近い上映時間が瞬く間に過ぎていった。
「人間が生きるとは、生きていくとはどういうことをいうのか」非常に考えさせられる作品だった。
映画「いのちの停車場」のキャスト
吉永小百合
松坂桃李
広瀬すず
南野陽子
映画「いのちの停車場」のスタッフ
監督 成島出
原作 南杏子
脚本 平松恵美子