シニアが映画「グリーンブック」をみた素朴な感想

3月1日(金)TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー

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映画「グリーンブック」のシニアおススメ度

映画「グリーンブック」のストーリー

人種差別が色濃く残る1960年代のアメリカ南部を舞台に、黒人ジャズピアニストとイタリア系白人運転手の2人が旅を続けるなかで友情を深めていく姿を、実話をもとに描いた作品

1962年、ニューヨークの高級クラブで用心棒として働くトニー・リップは、粗野で無教養だが口が達者で、何かと周囲から頼りにされていた。

クラブが改装のため閉鎖になり、しばらくの間、無職になってしまったトニーは、南部でコンサートツアーを計画する黒人ジャズピアニストのドクター・シャーリーに運転手として雇われる。黒人差別が色濃い南部へ、あえてツアーにでかけようとするドクター・シャーリーと、黒人用旅行ガイド「グリーンブック」を頼りに、その旅に同行することになったトニー。出自も性格も全く異なる2人は、当初は衝突を繰り返すものの、次第に友情を築いていく

映画「グリーンブック」をシニアがみた感想

1960年代初頭のアメリカ南部を演奏旅行した二人の中年男性の物語。

一人はイタリア系の用心棒、もう一人は黒人の天才ピアニスト。人種差別が合法化されていた州もあったアメリカ南部で当初は反発していた二人が、互いの良さを認め合い、長く続くことになる友情を築きあげる。

深刻な場面だけでなく、観客席から笑い声が出るほどの場面をちりばめて物語は展開する

旅行する二人をヴィゴ・モーテンセン、マハーシャラ・アリが演じている。筆者世代でもこの時代の記憶は、成長するにつれ伝聞や書物で取得したものが大半だが、人種の壁は高く、厳しいものだったようだ。

天才ピアニストがプライドを持って生きていく様と用心棒の男性の家族愛にはホッとする。「白人でも黒人でもない自分は何なのだ」とピアニストが独白する場面には心打たれる。文章にすると嘘っぽいので、たまには映画館に足を運び、スクリーンから感じてほしい。入場料は無駄ではない作品だ

なお今年度アカデミー賞の5部門にノミネートされているそうだ