映画「幻の光」をシニアが観た素朴な感想

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2024年8月2日劇場公開

映画「幻の光」のシニアおススメ度

映画「幻の光」のあらすじ

12歳の時に祖母が失踪したゆり子は、祖母を引き止められなかったことをずっと悔いていた。大人になり結婚し、息子の勇一を授かり、幸せに暮らしていたゆみ子だったが、ある日、動機がわからないまま夫の郁夫が突然自殺をしてしまう。

再び愛する者を引き止められなかったゆみ子は、悔恨の思いを胸に秘めながら、日本海に面する奥能登の小さな村に住む民雄と再婚する。

先妻に先立たれた民雄には友子という娘がいたが、勇一と友子も仲良くなり、ゆみ子は新しい家族と再び平穏な日々を過ごすが……。

映画「幻の光」をシニアが観た素朴な感想

本作は試写観覧後に記入しています。

1995年に初めて公開された是枝監督の長編作品。いまや日本を代表する監督の一人となった是枝監督の初期作品ということでも興味深い。作品の内容や評価については、いろいろな方々が論評されているのでここでは老人である筆者の感想だけにとどめる。(いつもではないかという声が聞こえそうだが。)主人公を演じた江角マキコの演技が素晴らしい。わきを固めている浅野忠信、内藤剛志もいい。

人間とは家族の絆とはという問題をじっくり考えさせてくれる。平凡に過ごすということの素晴らしさも感じ取れるかもしれない。初開後30年近く経過してリバイバル上映されることになったのは、本年1月に起きた能登半島地震の復興協力のためだそうだ。作品中にも能登の自然がふんだんに出てくる。

撮影に協力していただいた地域の人々を、こうした形で支援しようという試みに感動して若者をはじめとして多くの人に観てほしい。

映画「幻の光」のキャスト

ゆみ子
江角マキコ

郁夫
浅野忠信

柏山剛毅
渡辺奈臣

映画「幻の光」のスタッフ

監督
是枝裕和
原作
宮本輝
脚本
荻田芳久