(C)2017 Les films du Worso – Les Armateurs – Orange Studio – Scope Pictures – Rectangle Productions – Arena Films – Arches Films – Cinefeel 1 – Same Player – Pan Europeenne – Move Movie – Ce Qui Me Meut
8月15日劇場公開
映画『この世の果て、数多の終焉』のシニアおススメ度
映画『この世の果て、数多の終焉』のあらすじ
ここが最も「死」に近い場所。
第二次世界大戦末期、仏領インドシナの戦場。大量虐殺をただ1人、生き延びたフランス人兵士。傷ついた魂が行き着く果てとは―。
1945年3月、フランス領インドシナ。駐屯地での殺戮をただひとり生き延びたフランス人兵士ロベールは、兄を殺害したベトナム解放軍の将校ヴォー・ビン・イェンへの復讐を誓い、部隊に復帰する。しかし険しい密林でのゲリラとの戦いは苛烈を極め、憎きヴォー・ビンの居場所は一向につかめなかった。その悪夢のような日々のなか、マイというベトナム人の娼婦に心惹かれるロベールだったが、復讐の怨念に駆られる彼はもはや後戻りできない。やがて軍規に背く危うい行動を繰り返し、理性を失ったロベールは、さらなるジャングルの奥地に身を投じていくのだった……。
映画『この世の果て、数多の終焉』の予告
映画『この世の果て、数多の終焉』をシニアが観た素朴な感想
観客の精神状態でいくつにも内容が変化する作品だというのが、見終わった後すぐの筆者の印象だ。第二次世界大戦末期の仏領インドシナが舞台。
複雑な政治情勢のもと現地を軍事占領していた日本軍はフランス現地軍を攻撃し、ある部隊を虐殺してしまう。ロベールという名の兵士のみが生き残る。ロベールはそれが原因で心に深い傷を負ってしまう。
彼はその後軍務に復帰するが徐々に心の傷は深くなる。その傷をつかの間癒すのはマイという現地人の娼婦。ロベールが徐々に精神を病んでいく過程が時間を追って描写されていく。月日の経過でロベールの内面を描いている描写方法が筆者には印象深かった。
またマイとの交流もロベールの心の渇きをよく表していた。主演のギャスパー・ウリエルが微妙な心の変化を、熱演していた。フランス映画はあまり観賞の機会がないが他の作品も見てみたいと思わせる演者だ。
仏領インドシナは現在ベトナム等の国になっているが、大戦末期の歴史を調べるたいという興味の湧く作品だと思う。
映画『この世の果て、数多の終焉』のキャスト
ギャスパー・ウリエル
ギョーム・グイ
ラン=ケー・トラン
ジェラール・ドパルデュー
映画『この世の果て、数多の終焉』のスタッフ
監督:ギョーム・ニクルー
脚本:ギョーム・ニクルー&ジェローム・ボージュール