映画「デリシュ!」をシニアが観た素朴な感想

(C)2020 NORD-OUEST FILMS-SND GROUE M6-FRANCE 3 CINEMA-AUVERGNE-RHONE-ALPES CINEMA-ALTEMIS PRODUCTIONS

 2022年9月2日劇場公開

映画「デリシュ!」のシニアおススメ度

映画「デリシュ!」のあらすじ

789年。宮廷料理人マンスロンは、創作料理「デリシュ」にジャガイモを使用したことで貴族たちの反感を買って解雇され、息子を連れて実家へ帰ることに。

ある日、マンスロンのもとに謎めいた女性ルイーズが料理を習いたいと訪ねてくる。彼女の熱意に負けて料理を教えることになったマンスロンは、失っていた料理への情熱を徐々に取り戻していく。

やがてマンスロンはルイーズと息子の協力を得て、一般人のために開かれた世界初のレストランを開店する

映画「デリシュ!」をシニアが観た素朴な感想

フランス革命が食を一般大衆のものにしたことを、本作を見るまで不覚にも筆者は知らなかった。主人公(マンスロン)が公爵への恩と自己の料理へのプライドに揺れる初めから、料理とは皆が楽しく食べるものだという真理に目覚めるまで本作の主役の一人がよだれが出そうな料理である。

料理というものを通じて監督は当時の上流階級の、庶民に対する考え方を浮き上がらせている。

タイトルは「デリシュ!」美味しいという意味らしい。マンスロンの女性に対する愛情の高まりを散りばめながら進む展開もフランス映画らしい見ごたえあるものになっている。

宮廷料理人として名を成したマンスロンが自分の料理をどうしたいのか、女性をどう思っているのか。変化をかぎ分けるのも本作の見方の一つではないだろうか。

周囲の変化で季節の移り変わりを感じさせる技法や皆で仲良く料理を食べる場面を一望で見せるところなど時代の変化を強調していて興味がわく。美味しいフランス料理を食べたくなるような作品だった。

映画「デリシュ!」のキャスト

マンスロン
グレゴリー・ガドゥボワ

ルイーズ
イザベル・カレ

シャンフォール公爵
バンジャマン・ラベルネ

ギョーム・デュ・トンケデック

映画「デリシュ!」のスタッフ

監督
エリック・ベナール
製作
クリストフ・ロシニョン フィリップ・ボエファール
製作総指揮
イブ・フランソワ=マシュエル