映画『ソワレ』をシニアが観てみた素朴な感想

©2020ソワレフィルムパートナーズ

2020年8月28日テアトル新宿他劇場公開

映画『ソワレ』のシニアおススメ度

映画『ソワレ』のあらすじ

俳優を目指して上京するも結果が出ず、今ではオレオレ詐欺に加担して食い扶持を稼いでいる翔太。ある夏の日、故郷・和歌山の海辺にある高齢者施設で演劇を教えることになった翔太は、そこで働くタカラと出会う。数日後、祭りに誘うためにタカラの家を訪れた翔太は、刑務所帰りの父親から激しい暴行を受けるタカラを目撃する。

咄嗟に止めに入る翔太。それを庇うタカラの手が血に染まる。逃げ場のない現実に絶望し佇むタカラを見つめる翔太は、やがてその手を取って夏のざわめきの中に駆け出していく。こうして、二人の「かけおち」とも呼べる逃避行の旅が始まった──。

映画『ソワレ』の予告

映画『ソワレ』をみたシニアの素朴な感想

古希を迎えようかという老人が観賞するには、ややつらいテーマの映画だ。ただテーマ等を度外視して見ると、主人公の若い二人がキラキラと光って見えていた。自分を大きく見せたい男と、まじめに生きていこうとするのにどんどん不幸になっていく女。

村上虹郎と芋生悠の二人が熱演していた。申し訳ないことに、筆者はこの二人について何の知識の持ち合わせもなく、作品の前半部分では面白くない作品で、途中退席しようかと思うくらいだった。

中盤過ぎ女性が父親を殺傷して二人で逃亡するあたりから作品に流れが出てきて、結局最後まで真剣に見てしまった。特に芋生悠の存在が良かった。

とびぬけてキレイというわけでもなく、自分を主張することもなく、それでいて存在感がある珍しい女優だと思った。逆だとこの配役は難しかったかもしれない。今後が楽しみな女優がまた一人出てきた。本作は豊原功補と小泉今日子がプロデュース部門に名を連ねていることでも有名になっているようだが、効果はあったみたいだ。

映画『ソワレ』のキャスト

村上虹郎

芋生悠

映画『ソワレ』のスタッフ

プロデューサー:豊原功補/前田和紀/小泉今日子

監督・脚本:外山文治