映画「フェアウェル」をシニアが観た素朴な感想

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2020年4月劇場公開

映画「フェアウェル」のシニアおススメ度

映画「フェアウェル」のあらすじ

ニューヨークに暮らすビリーは、中国にいる祖母が末期がんで余命数週間と知らされる。この事態に、アメリカや日本など世界各国で暮らしていた家族が帰郷し、親戚一同が久しぶりに顔をそろえる。

アメリカ育ちのビリーは、大好きなおばあちゃんが残り少ない人生を後悔なく過ごせるよう、病状を本人に打ち明けるべきだと主張するが、中国に住む大叔母がビリーの意見に反対する。中国では助からない病は本人に告げないという伝統があり、ほかの親戚も大叔母に賛同。ビリーと意見が分かれてしまうが……。

映画「フェアウェル」の予告

映画「フェアウェル」をシニアが観た素朴な感想

ビリーという主人公を演じた女優(オークワフィナ)が、第77回のゴールデングローブ賞で主演女優賞を取った、現代の家族というより一族の絆の物語。日本でも昔はどこの家庭でもこういう風景があったと思わせる場面が随所に出てきて筆者には懐かしかった。

家族の一人がガンと診断されたとき本人にその事実を告知するか否か、皆悩むと思う。本作では告知しない。現在日本では本人に告知するのが一般的のようだ。その後治療に入るようだが、30年以上前はガン=死につながる病という考え方が一般的で本人に告知しないこともあったと記憶している。

筆者の父親の時も本人告知は行わず最期をみとった。本作でも、息子二人故郷を離れ母親の近くにはいない。

それゆえ、余計に真実を母親には伝えずらかったのだろう。主人公は真実を伝えないことは本人には不幸なことだと思うが、環境が違う国に育つと、考えも異なる。ビリーは感情の抑制が苦手な人物で一族は心配するが帰国の時まで我慢する。その表情が本作の見どころだと思う。

映画「フェアウェル」のキャスト

オークワフィナ
ツィ・マー
ダイアナ・リン

映画「フェアウェル」のスタッフ

監督 ルル・ワン
脚本 ルル・ワン