映画『グリード ファストファッション帝国の真実』をシニアが観た素朴な感想

(C)2019 COLUMBIA PICTURES INDUSTRIES, INC. AND CHANNEL FOUR TELEVISION CORPORATION

2021年06月18日劇場公開

映画『グリード ファストファッション帝国の真実』のシニアおススメ度

映画『グリード ファストファッション帝国の真実』のあらすじ

ギリシャ・ミコノス島。ファストファッションのブランド経営で財を成したリチャード・マクリディ(スティーヴ・クーガン)の還暦を祝うため、リチャードの元妻サマンサ(アイラ・フィッシャー)、息子のフィン(エイサ・バターフィールド)、マクリディの母マーガレット(シャーリー・ヘンダーソン)を始めとする一家が集結し、パーティーの準備が進められていく。

折しもイギリス当局から脱税疑惑や縫製工場の労働問題を追及されたリチャードは、ド派手にショーアップされたこのイベントでかつての威光を取り戻そうと目論む。しかし湯水のように金を使い、傲慢に振る舞うリチャードと、家族や部下、伝記作家との間には不協和音が生じる…

映画『グリード ファストファッション帝国の真実』をシニアが観た素朴な感想

ある傲慢な企業家の栄枯盛衰の物語。その物語の中に制作側の大企業批判が含まれている。これだけの肉付けのために、事故が起きるまでの主人公の生き様を、時系列的に記録している。主役を演じているスティーヴ・クーガンが憎々しい役を演じきっている。

しかしただそれだけの物語の感じがする。最後で申し訳程度に数字の補強をしているが、筆者は必要ないような気がする。

当然異なる意見はあるだろうが、作品を鑑賞した観客に感じさせて、考えさせた方がもっと深まりがあったように思える。主人公が60歳の誕生日に企画したエンターテインメントの実物のライオンに噛まれて即死するなどブラックジョーク的な面も強く、皮肉はきいている。取り巻きの人々の各場面における動き、感情にもそれはある。

あまりに多すぎて広がりすぎの面が大きい。作品をまとまりのないような感じにさせている原因かもしれない。静かに映画を楽しみ考えたい人には向かない作品だと思う。

映画『グリード ファストファッション帝国の真実』のキャスト

スティーブ・クーガン
デビッド・ミッチェル
アイラ・フィッシャー
エイサ・バターフィールド
ソフィー・クックソン
ジェイミー・ブラックリー

映画『グリード ファストファッション帝国の真実』のスタッフ

監督
マイケル・ウィンターボトム

製作
ダミアン・ジョーンズ メリッサ・パーメンター
製作総指揮
ダニエル・バトセック オリー・マッデン