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2023年3月10日劇場公開
映画「オマージュ」のシニアおススメ度
映画「オマージュ」のあらすじ
ヒット作に恵まれず、新作を撮る目処が立たない映画監督の女性ジワンは、60年代に活動した女性監督ホン・ジェウォンが残した映画「女判事」の修復プロジェクトの仕事を引き受ける。
作業を進めているとフィルムの一部が失われていることがわかり、ジワンはホン監督の家族や関係者を訪ね、失われたフィルムの真相を探っていく。
その過程で彼女は、今よりもずっと女性が活躍することが困難だった時代の真実を知り、フィルムの修復が進むにつれて自分自身の人生も見つめ直していくことになる。
映画「オマージュ」をシニアが観た素朴な感想
掲題の意味は尊敬という。
韓国においても男性中心社会は日本より激しいらしく、女性の人権への目覚め、人間性の回復を扱った映画をよく見かけるが、本作もその一つだと思う。
作品がヒットしない映画監督のジワンが、韓国女性最初の映画監督の作品に音入れする仕事を受ける。
仕事の過程でフィルムに欠けている部分があることがわかり、欠けている部分を探すうちに自分を取り戻していくという物語だ。
フィルム探しに対する物語の展開が推理小説を読んでいるようで、観ている者は引き込まれてしまう。少ない手がかりをたどっていくジワンの執念が、日々の生活につぶれそうになっている自分を鼓舞しているように感じられる。
作品中で「影」が効果的に使われているように感じられフィルム探しにサスペンスの要素が加味されているのも興味深い。
筆者は詳しくないが出演者は韓国映画界では演技派の人たちのようだ。特にジワンの夫役、昔の編集記者役の老婆がいい。多くの人に見てもらいたい作品だと思う。
映画「オマージュ」のキャスト
ジワン
イ・ジョンウン
サンウ
クォン・ヘヒョ
ボラム
タン・ジュンサン
映画「オマージュ」のスタッフ
監督
シン・スウォン
脚本
シン・スウォン
撮影
ユン・ジウン