映画「ゲッベルス ヒトラーをプロデュースした男」を観たシニアの素朴な感想

2025年4月11日劇場公開

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映画「ゲッベルス ヒトラーをプロデュースした男」のシニアおススメ度

映画「ゲッベルス ヒトラーをプロデュースした男」のあらすじ

1933年のヒトラー首相就任から1945年まで、ナチスドイツの宣伝大臣として国民を煽動したゲッベルス。当初は平和を強調していたが、ユダヤ人排除や侵略戦争へと突き進んでいくヒトラーから激しく批判され、信頼を失ってしまう。

愛人との関係も断ち切られたゲッベルスは、自身の地位を回復するため、ヒトラーが望む反ユダヤ映画の製作や、大衆を煽動する演説、綿密に計画された戦勝パレードを次々と企画。

国民の熱狂とヒトラーからの信頼を取り戻していく。やがて戦況が絶望的になるなか、ゲッベルスはヒトラーとともに第三帝国のイメージを後世に残す過激なプロパガンダを仕掛ける。

映画「ゲッベルス ヒトラーをプロデュースした男」を観たシニアの素朴な感想

本稿は試写観覧後に記入しています。

本タイトルは扇動者と同義語として使われる。第二次世界大戦でナチスドイツの宣伝大臣を務めた人物だ。本作はナチスドイツの隣国侵略の開始から滅亡までを記録映画風(他に語彙が思いつかないのでこう表現させてもらう)に加害者の立場から表現している。

だからと言って犯した罪を肯定してはいない。ヒトラーの政策を実現するために言葉で国民を欺き、偽情報を垂れ流した男と家族の生きざまが描かれている。ドイツ映画がすごいと思うのは、自分たちの過ちを冷静に見直している点だと思っている。

過去を振り返ることで現代の状況を見通そうとしている感じがする。この方法も一つの歴史勉強だと思う。本作の最後で迫害された立場のユダヤ人女性が現代の状況を述べているのが胸に響く。時間の経過とともに忘れ去るのではなく、都度見返す、歴史がうずもれることがないという現実の瞬間だと思う。

映画「ゲッベルス ヒトラーをプロデュースした男」のキャスト

ヨーゼフ・ゲッベルス
ロベルト・シュタットローバー

アドルフ・ヒトラー
フリッツ・カール

マグダ・ゲッベルス
フランツィスカ・ワイズ

映画「ゲッベルス ヒトラーをプロデュースした男」のキャスト

監督
ヨアヒム・A・ラング
製作
マイケル・ソービグナー
脚本
ヨアヒム・A・ラング
撮影
クラウス・フックスイェーガー