映画『メイキング・オブ・モータウン』をシニアが観た素朴な感想

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9月18日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー

映画『メイキング・オブ・モータウン』のシニアおススメ度

映画『メイキング・オブ・モータウン』のあらすじ

ビートルズとローリング・ストーンズが憧れた音楽レーベル“モータウン”
創立60周年記念作品

引退を表明した<モータウン>の創設者ベリー・ゴーディが
初めて明かす”伝説を生むノウハウ”
黒人差別・暴動・戦争 激動の米国で成功した秘密とは?

ビートルズやローリング・ストーンズもその影響の大きさを公言する、日本を含む世界の音楽に影響を与え続けているモータウン。愛称はヒッツヴィルUSA。

創設者ベリー・ゴーディは、米ミシガン州デトロイトの西グランド通り2648番地にある一軒家を拠点に、若者に向けたポップな音楽を発信し、アメリカン・ドリームを実現させた。上昇志向が強く大金を掴むことを夢見ていた彼は、新聞販売員を経てジャズのレコード店を経営し、実業家としての一歩を踏み出す。ジャッキー・ウィルソンの曲を作って音楽業界に参入。1959年、家族から借りた800ドルを資金にタムラ・レーベルをスタートさせ、モータウンの歴史は幕を開けた。

黄金期を彩ったのは、ミラクルズ、テンプテーションズ、ダイアナ・ロス&スプリームス、フォー・トップス、スティーヴィー・ワンダー、マーヴィン・ゲイ、ジャクソン5、マーサ&ザ・ヴァンデラスといったスターたち。一方で苦難にも直面した。人種差別や暴動、作家の離脱。それでも、人種や性別に分け隔てのない社風同様、モータウンの音楽には分断した社会をひとつにする力があった。

本作は、創設者ベリー・ゴーディが初めて自身への密着を許可したドキュメンタリー映画にして、モータウンが映画ビジネスに参入すべくLAに本社を移すまでの歴史や名曲誕生秘話を、親友であり戦友のスモーキー・ロビンソンと旧交を温めながら説き明かしていく。

これはベリー・ゴーディが語る創業一代記であり、20世紀に最も影響力を持った独立レーベルの正史である。また、ベリー・ゴーディは昨年89歳で引退することも発表し、本作がモータウン在職中に密着した最初で最期の作品となっている!

映画『メイキング・オブ・モータウン』をシニアが観た素朴な感想

本作はデトロイトに起こった「モータウン」というレコード制作会社が総合娯楽産業へと発展していく過程を記録した映画である。

ただ単なる記録映画ではなくアメリカ本国での黒人差別との戦いや、人種的マイノリティの戦い、組織を拡大していくときの成功のポイント等を観客が感じ取れるようになっている点が面白い。

特に発展していく過程のそれぞれで成功のポイントが表れてくるところに、筆者のような組織にいて今は引退している人間は興味を引かれた。

会社がおこった1960年代はまさに筆者の青春時代ともいえる時代で、日本の街にはビートルズのサウンドが流行っていた。

本作の会社ではスプリームズという女性3人のグループが初めて当時白人だけのものと思われていたテレビ番組に出演し自分たちの時代を切り開いていた。このようにそれぞれの出来事を自分が生きてきた時代と対比していくと老人には面白い記録映画になっている。。また挿入されている曲もいくつかは記憶にある懐かしい曲だ。

記録映画というと退屈な映画だと思いがちだが、本作は予想を覆す作品になっていると思う。

映画『メイキング・オブ・モータウン』のキャスト

ベリー・ゴーディ

スモーキー・ロビンソン

映画『メイキング・オブ・モータウン』のスタッフ

監督:ベンジャミン・ターナー、ゲイブ・ターナー