映画『大コメ騒動』をシニアが観た素朴な感想

(C)2021「大コメ騒動」製作委員会

2021年1月8日全国劇場公開

映画『大コメ騒動』のシニアおススメ度

映画『大コメ騒動』のあらすじ

1918年(大正7年)8月、富山の海岸に暮らすおかか(女房)たちは、毎日上がるコメの価格に頭を悩ませていた。

夫や育ち盛りの子どもたちにコメを食べさせたくても高くて買えない現状に困ったおかかたちは、コメを安く売ってくれと米屋に嘆願に行くが失敗し、おかかたちのリーダーであるおばばが逮捕されてしまう。

おかかたちの願いもむなしく、コメの価格高騰はとどまることを知らなかった。そんな中、ある事故をきっかけに、我慢の限界を迎えたおかかたちがついに行動に出る。

映画『大コメ騒動』をシニアが観た素朴な感想

この作品の主人公は現在の富山市に在住していた大勢のかかあである。時代は大正年間、第一次世界大戦が終了しロシア革命がおこり、何かと世界全体が騒がしかった。

本作ではかかあたちの行動と、そうならざるを得なかった事情とともに描いているが、変に労働争議と連動させることなく生きるための手段としてとらえていることに好感が持てる。

久し振りに主演している井上真央が日焼けした顔で、亭主が出稼ぎに行き連絡一つよこさないまま懸命に生きているかかあを演じている。かかあたちのリーダー的な役を室井滋、井上の母親を夏木マリというように魅力的な芸達者と言われる人々が出演している

。政治全体としてとらえるのでなく地方の限定的な騒動の一つとして描いているので、全体が暗くなく舞台を見ているような感じさえする。海岸、かかあたちの居住する長屋、豪商の屋敷、新聞社の社内4つの場面の繰り返しの展開でそう感じるのかもしれない。タイトルの割に肩の凝らない作品に仕上がっていると思う。

映画『大コメ騒動』のキャスト

松浦いと 井上真央
利夫 三浦貴大
タキ 夏木マリ
立川志の輔
吹越満
鈴木砂羽

映画『大コメ騒動』のスタッフ

監督 本木克英
原案 本木克英
脚本 谷本佳織
プロデューサー 岩城レイ子